活動レポート

イブニングセミナー

2025年度 第3回イブニングセミナー 物流サービスの変革:最近の動向を踏まえた新たな都市・交通のあり方 報告 

 2025年12月23日、東京大学にて2025年度第3回イブニングセミナーが開催されました。東京理科大学柳沼秀樹准教授をコーディネーターに、第一部では、国土交通省道路局企画課道路経済調査室遠藤由梨氏より、道路上に物流専用のスペースを設け、自動で荷物を輸送する新たな物流システム「自動物流道路」についてお話いただきました。自動物流道路は、トラックドライバー不足をはじめとする物流分野の課題に対応すべく、2027年度までの新東名高速道路での実証実験実施を目標とし、当会羽藤英二会長を委員長とする検討会や、民間企業が参画するコンソーシアムを立ち上げ、事業コンセプトや整備効果等の検討を進めています。また、今年度は自動物流道路を構成する各種の要素技術について実証実験による検証が進められています。
 続いて、物流施設に特化した不動産デベロッパー、日本GLP(株)小鷲博之氏より、民間企業の視点から物流業界の変遷、最新の物流施設についてご説明いただきました。荷物を貯蔵するための倉庫が、コミュニティ形成、災害対応といった時代のニーズに応える中で、多機能型の物流施設へと進化を遂げていきました。日本GLP社が開発する物流施設では、防災拠点としての役割やイベント等の実施を通して地域との共生を図る他、施設での就労環境改善にも注力し、物流業界全体のイメージアップに貢献しています。
 第二部では、交通・物流の専門家である東京海洋大学の兵藤哲朗教授より二つの話題提供に関連した総評をいただきました。想定されている自動物流道路の輸送能力と、東京大阪間の貨物需要から自動物流道路のマーケットについて考察いただくとともに、物流拠点の立地や規模の変遷、地区計画に基づいて作られた最新の物流施設の開発事例などをご説明いただきました。
 大規模災害やコロナ禍を経験する中で物流の強靭化の重要性を再認識し、自動化等の技術が飛躍的に進歩した今、自動物流道路や次世代型の物流拠点をはじめとする新たな物流インフラの構築に期待が高まるセミナーとなりました。

日本工営(株) 大高枝里(広報委員)

国土交通省道路局企画課道路経済調査室 遠藤由梨氏
国土交通省道路局企画課道路経済調査室 遠藤由梨氏
日本GLP(株) 小鷲博之氏
日本GLP(株) 小鷲博之氏
東京海洋大学 兵藤哲朗教授
東京海洋大学 兵藤哲朗教授