2024年度春の見学会「見て、愛で、感じる　東京都心散歩」報告

　2024年5月29日、東急株式会社、東急電鉄株式会社、東京地下鉄株式会社、森ビル株式会社、三井不動産株式会社のご協力をいただき、近年の東京都心の開発プロジェクトを一気に巡る見学会『見て、愛で、感じる　東京都心散歩』が開催されました。
　当日は、渋谷ヒカリエ4階アーバンコアに集合し、渋谷駅周辺開発の全体像をご説明いただいた後、渋谷スカイウェイ⇒MIYASHITA PARK⇒麻布台ヒルズ⇒舟運体験（竹芝～日本橋）⇒日本橋エリアと巡り、東京都心の再開発事業を通じたまちづくりの説明をいただきました。
　渋谷ヒカリエでは、東急株式会社の黒瀬様から模型を用いて渋谷駅周辺の開発位置などを鳥瞰的にご説明いただいた後、建設中の渋谷スカイウェイのデッキ通路の先端までご案内をいただき、同社の青戸様から、渋谷の谷型地形をフラットに繋ぐ東西デッキ通路の整備について、現場説明を受けました。計画から歳月を経て複数のプロジェクトが進行し、変わりゆく渋谷駅周辺の風景を、ウォーカブルな歩行者動線実現の視点も絡めて、確認することができました。
　また、MIYASHITA PARKでは、三井不動産株式会社の星野様にご案内いただき、屋上の宮下公園から施設内の各階を通って、1Fの飲食店街（渋谷横丁）まで見学させていただきました。立体都市公園制度を活用したPPP事業によって生み出された施設内の連続動線や、公園の再整備と商業施設整備を立体的かつ一体的に実現し、賑わいを創出した取組みを見ることができました。
　その後、麻布台ヒルズに移動し、超高層階からの都心の眺望を楽しみながら、森ビル株式会社の加藤様から、都心旧市街地での再開発事業について説明を受けました。地権者合意形成から着工・竣工まで、長期間に及ぶ開発の取組みや、足元の緑豊かな空間整備、多様なニーズに対応した機能導入や施設整備、細部のデザインに至るまで、お話を聞くことができました。緑豊かな中央広場では、来街者や就業者、インターナショナルスクールの子供や父母等、多様な人々が交流する風景が印象的でした。
　その後、竹芝地区船着場で集合写真を撮影し、水上散歩に出発しました。
舟運体験では、竹芝～日本橋のルートで、三井不動産エンジニアリング株式会社 開発技術部の皆様から、隅田川・日本橋川の川沿いの開発の歴史や橋の歴史について解説をいただきながら、水上から川辺の風景を楽しみました。最後に、灯りのともされた日本橋を見て船を降り、日本橋エリアのまちづくりの解説を受けながら、まち歩きで座学会場まで移動しました。到着後は、三井不動産株式会社の小野寺様から、座学会場となった東北の情報発信・交流拠点「わたす日本橋」の施設説明を受けた後、同社の対中様から、神宮外苑地区まちづくりの説明を受けました。神宮外苑地区まちづくりについては、施設配置などの計画概要から植栽計画の詳細、いちょう並木の保護活動など、今話題の再開発事業について説明を聞くことができました。築地地区まちづくりについては、同社の上田様から、事業概要やコンセプト、同事業における交通の視点などについて、最新情報を伺うことができました。
　半日で、東京都心の主要プロジェクトを一気に見学するという凝縮された内容で、最近の再開発事業を通じて、ウォーカブルや賑わい創出、緑環境整備、川辺のまちづくり等、盛りだくさんな要素に触れた充実の見学会となりました。

三菱地所株式会社 高瀬太郎（広報委員）