2023年度 第4回イブニングセミナー　報告

　2024年2月21日、東京大学本郷キャンパスにて第4回イブニングセミナーが「我が国の建設技術 発展の歴史と未来～これまでの50年とこれからの50年～」をテーマに開催されました。
　最初に、清水建設株式会社 河田孝志顧問よりダム、橋梁、シールドおよび山岳トンネルを中心に土木技術が50年でどのように変遷してきたかをわかりやすく説明いただき、また建設現場での情報化、自動化の取り組み状況についてお話しいただきました。土木技術の発展は、生産性向上と重大・死亡事故撲滅を目指した歴史だと認識できました。
　次に、東京大学大学院 石田哲也教授より、「建設DXの実現による魅力的な建設業に向けて」と題して、先進的なインフラマネジメントシステムの構築に向けて「箱庭ハイサイクル」という実証フィールドで従来のやり方に拘らない革新的な取り組みについて説明いただきました。
　最後に、東京大学大学院 布施孝志教授より、土木と情報をテーマに現実空間と仮想空間のシームレス化によるインフラマネジメントのあり方についてお話があり、インフラにおける情報分野強化の必要性について語っていただきました。
　建設分野における担い手不足の課題に対して、自動化、機械化、DXといった新しい技術による生産性向上を目指すとともに、それらの革新的な技術で働き方改革を進め、若い人たちに魅力的な業界になることが重要だとセミナー全体を通して感じることができました。

関西国際空港熱供給（株） 奥田 豊（広報委員会幹事長）