留学生インフラセミナー「新幹線 第4回」報告
毎年2つのテーマで開催している留学生セミナー、今年度の第一弾として、2014年の最初のセミナーのテーマ「新幹線」の4回目を2023年9月14日(木)~15日(金)に開催しました。大学と海外鉄道技術協力協会、JR東海、JR東日本の各社から構成した幹事で企画運営し、高い技術水準を誇るわが国の新幹線システムについて、その全体を幅広く俯瞰する講義と現場見学を通じて学んでもらうことを目的としています。
本セミナーは1日目に政策研究大学院大学で行われた講義、2日目にJR東海・総合研修センターと浜松工場を見学させていただく形で実施され、日本国内の9大学で学ぶ20か国34名の留学生と6名の日本人学生が参加しました。1日目は、政策研究大学院大学の黒澤昌子副学長と、JR東海の森厚人代表取締役副社長からご挨拶をいただいたあと、講義セッションの前半では、東京大学の加藤浩徳教授と、鉄道・運輸機構の柳田直生様から、日本の新幹線整備の歴史やスキームに関する基礎的な講義が行われました。後半では、JR東日本の田中倫子様、JR東海の関知明様から新幹線とリニアの技術とサービスの革新についてご講演をいただきました。夕方には三島に移動し(移動もすべて新幹線を利用しています)、2日目はJR東海のご協力を得て、総合研修センター、そして浜松工場を見学しました。
両日とも活発に質疑が交わされ、講義では研究と実務の双方の観点からの学びを得るとともに、現場見学ではシミュレータをはじめとする諸設備や新しくなった工場ラインの見学の機会を得て、受講者から大好評でした。現場見学の終了後は修了証の贈呈を行い、参加者からは充実したセミナー内容に満足したとの感謝の声が多く届きました。
東京大学 森川 想(当セミナー事務局)