活動レポート

イブニングセミナー

第3回イブニングセミナー 「インドで鉄道を作る」報告

 さる9月25日(水)、日本大学駿河台キャンパスにて、イブニングセミナーが開催されました。今回は、日本の鉄道システムの競争力、海外インフラ展開のための課題と今後の在り方などをテーマとし、インドにおける鉄道建設に携わられている4名のパネリストをお招きしたパネルディスカッションが行われました。

 パネリストとして東日本旅客鉄道(株)熊本義寛常務執行役員、日本工営(株)西野謙常務執行役員、(株)パデコ胡井則章執行役員、同社インフラ開発部辻村功プリンシパルコンサルタントの4名にご登壇いただき、コーディネーターは当会会長である政策研究大学院大学家田仁教授と当会広報部会の茶木環部会長が務めました。

 先ず、パネリストの方々から、関与されたプロジェクトのご紹介があり、その後、家田教授や会場の出席者からの質問に回答する形で、ディスカッションが進行しました。鉄道に求められる安全の水準、プロジェクトに従事する現地職員の仕事に対する貪欲さ、契約内容を精緻に文書化する慣習などについて、インドだけでなく中国やドイツにおけるパネリストのご経験も踏まえながら、日本と海外の違いや、そこから得られる示唆についてお話がありました。また、会場の出席者との意見交換の中では、今後の日本の持続的な成長のためには、若年層の国際化への対応をより強化していく必要があることなどについてお話がありました。

 ご経験に基づくお話はどれも大変具体的で、国内市場が縮小する中で日本が成長するためには海外展開が必須であることを改めて意識するとともに、日本を相対化できるような視点を持つことの重要性を強く感じることが出来たディスカッションでした。

みずほ総合研究所(株) 梅村恭平(広報部会員)

鉄道事業者を中心に多くの会員が参加
鉄道事業者を中心に多くの会員が参加