産学共働若手勉強会 新東名高速道路 見学会
産学共働若手勉強会では2024年10月に、NEXCO中日本が建設中の新東名高速道路(新秦野IC~新御殿場IC)の現場見学会を開催しました。新設区間のうち新秦野IC~静岡県境の約14.2kmを担当している秦野工事事務所の内田所長のご案内で、4箇所の現場を見学させていただきました。同区間は構造物比率が高く、現場条件も厳しいことから、慎重に工事が進められています。
中津川橋はPC3径間連続エクストラドーズドバタフライウェブ箱桁橋で、桁の一部には死荷重の軽減等のためにバタフライウェブを採用しています。皆瀬川橋はPC6径間連続波型鋼板ウェブラーメン箱桁橋で、施工省力化のためラップコンforカンチレバーとラップコンforステージングの2つの工法を使い分けて施工しています。車両丸ごと積載可能な大型インクラインで現場近くまで移動し、間近で見学しました。河内川橋は鋼・コンクリート複合バランスドアーチ橋で、アーチスパン220mを誇る過去事例の少ない大規模な橋梁で、地域のランドマークとなる景観を形成しています。
山北スマートIC(仮称)はNEXCO中日本が「ICT-Full 活用工事」に指定している盛土量320万m3の土工工事です。ドローンを用いた写真測量・レーザー測量、GNSSを活用したローバー測量、ICT 建機導入により施工効率の向上を図っています。
新設区間の開通により、東名高速道路とダブルネットワークが構築され、渋滞緩和によるCO2排出量の削減に寄与します。また、東名高速道路の大規模維持修繕が可能となるため、インフラ長寿命化に不可欠な道路として期待されています。
大成エンジニアリング(株) 永島一憲(産学共働若手勉強会)

